Stellar Lab Radio 第4回 ゲスト:谷内江 望さん

今回のStellar Lab Radioでは、細胞の中に“ビデオカメラ”をつくり、DNAそのものを情報メディアとして使うことで、生命の営みを時間軸で捉えようとする研究に挑む、University of British Columbia 教授/大阪大学 特任教授の谷内江 望さんをお迎えしました。
前編では、なぜ生命科学は「壊さなければ観測できない」のかという根本的な問いから始まり、DNAイベントレコーディングという革新的な技術の着想、分野を越えて“生命のカメラ”を組み上げる研究スタイル、そして研究を率いるビジョンを語っていただきました。
後編では、谷内江望さんがどのようにして研究者の道を選び、分野の境界を越え続ける現在のスタイルに至ったのか、その原点をたどります。
恩師との出会い、父から受けた影響、そして「ラベルをつくらない」という姿勢。そこには、一貫して“構造を見る力”と“人を尊ぶ姿勢”が流れていました。
後編もぜひお聴きください。
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「勉強が苦手」でも研究者になった理由
苔口:前編では、勉強が苦手、覚えることが苦手っていう話が少しあったんですけど、そもそも研究者になるときには、結構勉強も大変じゃないですか。
谷内江:はい。
苔口:どうして研究者になろうと思ったのかっていうところと、あと研究者になってからでも勉強が苦手っていうのは、どういうふうに影響したのかお伺いしたいです。
谷内江:さっき勉強が苦手とか記憶が弱いとかそういうことは言ったんですけど、それだけ申し上げると、なんかアホなやつが適当に研究してるみたいに聞こえちゃうから、それは正しとかないといけないと思うんですけど、僕、要はこういうことだよねってフレーミングしたりするのはすごい得意です。人よりすごい優れてると思います。
苔口:何か話したときに、カテゴリー整理をすることですか?
谷内江:難しい人たちがごちゃごちゃごちゃごちゃ言ったことを、 でもそれは要はこういうことでしょって、しゅってまとめるっていうのがすごい得意だと思います。
苔口:なるほど。
谷内江:逆に言うと、その誰もやってないような分野のことで、要はこんな感じのことをやったらすごいことが起こるよねって、ポンって投げてみんなにそれを展開してもらうのもめっちゃ得意だと思います。
苔口:まとめ役だってことですね。
谷内江:そうですね。
苔口:物事を整理したりするとか。それはどこかで気づいたんですか?
谷内江:それは気づいたというよりは、自然とそういうトレーニングをしてくれる先生が大学生の時に会ったんですかね。
苔口:その時の上司、先生が?
谷内江:慶應大学の富田さんっていう先生なんですけど、富田さんの研究室に大学1年生のときに入れてくれたんですけど、彼がめっちゃそういうことが上手で、いつも学生にディベートとか吹っかけてきて、学生がもぞもぞって、ごちゃごちゃ言ってると、それは要はこういうことでしょっていうのがすごい上手な人でしたね。めっちゃ頭のいい人なんですけど。
苔口:それは研究者になろうと思ったときですか?それとももっと前ですか?
谷内江:研究者っていう職業は、僕、父が研究者なんで
苔口:そうなんですね。
谷内江:はい。いつも頭にあったんですが、もちろんどうやってなったらいいか分からないし、父は医者なんですけど、僕はだから勉強が嫌いなもんで、そんな大学院とか行けないよなって思って大学に入ったら、慶應SFCっていうところ出身なんですけど、数学一科目と小論文で入れるんですよ。今もそうなってるのか知らないですけど。だから入れたんですけど。小論とか慶應のSFCの小論って、僕の時代は未来のマスメディアについて考えなさいみたいな小論で、変な「自宅にプリンターで新聞を届けるデバイス」の提案をしたんですけど、僕は。
苔口:かなり最先端ですね。
谷内江:そういうのを20年前、30年前か、20年前か、25年前、そういう小論と数学だけで入ったんですけど。それで大学には入れたんですよね。そしたら、その富田さんって人が短く話すと、もともと人工知能のすごい研究者で、カーネギーメロン大学って、ピッツバーグにある大学で教鞭をとられてる先生が慶應にやってきて、当時まさにその750メガバイトのヒトゲノムが解読された時代にあって、人工知能の研究、研究室を慶應でやってたのに、生物学の研究室にそれを変えたんですよ。そのゲノムの配列が読まれたから、人間の設計図をこれから解く時代だって。ご本人は准教授なのに慶應の医学部に行って、博士号を取り直すっていう。意味わかんないでしょ?すごい大人がいるなと思って。1年生のときからその研究室でずっといたら、たぶん今みたいな感じになったんだと思います。
苔口:じゃあ富田さんに会うと、なんとなく谷内江さん風の考え方とかがインストールされてるんですかね。
谷内江:今の僕は多分結構違うと思うんですけど、でも彼の研究室にいたときは、多分結構そんな感じで、しゃべり方も似てたかもしれないぐらい影響を受けてましたね。すごいすごい人だと思うんですよ。もう種明かししてもいいと思うんですけど、研究室の合宿で「サーティワン」っていうゲームがあって、
苔口:アイスではなくて、ゲームですか?
谷内江:31っていうゲームをやって、どういうゲームかというと、その合宿中に2人だけ壇上に上がって31の中から好きな数字を選んで消すんです。僕が15って選ぶでしょ、そしたら15を選んじゃダメなんですよ。15以外の数字を選んで消すんですよ。じゃあ僕は15と苔口さんが選んだ数字以外のやつを次に消さなきゃいけないんですよ。それを順番にやっていくっていうのをやってて、富田さんが「いや、まあ自分はじゃあ君たちの中で優勝した人とやるよ」って。僕その時すごい集中して優勝したんですよ。学生たちの中では。トミーと対決ってなって、壇上に出て2人で順番に数字消していくときに、「いや谷内江さ、お前30から順番に消していくでしょ?お前先攻取っていいよ」って言うんですよ。「ありがとうございます」って、僕先に言えるから有利だと思って。そしたら、僕29個目まで消したんですよ。
苔口:おー
谷内江:2人とも。この人当時は45、今の僕と同じぐらいの歳だと思うんですけど、この人もう結構歳いってるのに、すげぇ消すじゃんと思って。俺もすっげぇそのとき頭をフル回転で頑張って消して。最後の1個この人消せるのかなと思ったら消して。研究室がむっちゃ盛り上がるっていう。「消したぞ、トミー!」みたいな。あとで思い出してたんですよ僕、そのときのゲームを。あの数字消してこの数字を消してって。そしたら、その数字を30をこう黒板に書いてみたら、見てほしいんですけど、僕が1から30あるでしょ。僕が左から3番目の数字を消したら、富田さんは必ず右から3番目の数字を消してたんですよ。
苔口:法則性があるということですね。
谷内江:つまり、僕は右から3番目を消して、富田さんが左から3番目を消すんですよ。僕はそれと同じように、シンメトリーを使って逆の数字消せないじゃないですか。僕先攻なんで。僕完全に踊らされてたんですよ。意味わかります?
苔口:向こうはルールわかってる
谷内江:向こうは勝手に自分の中でルールを作って
苔口:しかも相手を、自分が勝てるルールを作ってたってことですね。
谷内江:僕が1を消したら30消すんですよ。2を消したら29を消すんですよ。僕はこれ今すっげぇ単純なパターンで言ってるんですけど、彼もうちょっと複雑な
苔口:アルゴリズムがあるんですね。
谷内江:アルゴリズムでそれをやってたんですよ。僕の話ちょっと盛り上がるんですけど、勝手に。彼は当時、環境情報学部の学部長だったんですよ。「おかしら日記」っていう学部長がその週毎週連載で日記書くみたいなのをやってたんですよ、そのSFCのウェブサイトで。それにその合宿のこと書いてて、「谷内江君と盛り上がりました」って書いてて。でも、「この記憶が必要なゲームで、20代の若者に勝った僕はすごいと思います。」っていう「おかしら日記」だったんですよ。そういう人です(笑)
苔口:なるほど(笑)
谷内江:それ結構僕、ずっとすごい人のところで勉強したなって今でも思ってます。
苔口:面白いですね。でも、そういうルールっていうか、踊らされてはいたけども、でもまずそこにちゃんと勝負を仕掛けられた谷内江さんもすごいですよね。
谷内江:いや、でも、「谷内江さ、実は俺あのときこういうことをやってたんだよ」って言って、普通尊敬されたいと思うじゃないですか。「いや、それ頭いいですね」って。そうじゃないんですよ。それを言わないんですよ!最後まで。
苔口:種明かししないんですか?
谷内江:しないんですよ。しなくて、その日記に「記憶で勝った。」って書いちゃう(笑)そういう大人の人のもとで育ちました(笑)
苔口:で、後で自分で考えてみたら、あっ、こういうふうに
谷内江:僕が考える、それは僕の記憶が定かじゃないですけど、僕が考えたのか、その場にいた研究室の別のメンバーが発見してたのかちょっと忘れましたけど。
苔口:面白いですね。
谷内江:すごい人です。あらゆる研究とかで、彼40歳前半で山形県に研究所を作って所長になってるんですけど、すごいリーダーシップもカリスマのある人ですごい人でした。
苔口:山形の鶴岡ですよね。
谷内江:そうです。すごい頭のいい人でした。
苔口:でも、そこに何となく谷内江さんが今までおっしゃっていた分野を作らないとか、ラベルを作らないというのが、わりと原体験があるなとは思いました。
谷内江:そうですね。完全にそこで作られたと思います。
苔口:しかし、そもそも生物学じゃなかったっていうことですよね。AI人工知能を研究していたのに、そこをバイオを取り入れたっていうご本人だったっていうことで。この辺りから、その考え方としては今もベースにありそうですね。
谷内江:めっちゃありますね。
研究者の父から学んだ“科学の目”
苔口:元はお父様が医者だったっていうことなんですけど、研究者だったんですか?
谷内江:そうなんですよ。
苔口:何の研究をされたんですか?
谷内江:小児科のお医者さんなんですけど、小児免疫とか、血液の研究をしてたと聞いています。
苔口:もう今は現役ではない?
谷内江:今、多分まだ金沢大学の副学長とかだと思います。
苔口:そうなんですね。ご一緒に研究したりはしたんですか?
谷内江:したいなと思って(いたんですが)、そういうことはなかったですね、結局。
苔口:そうですか。これからもまだない?
谷内江:ないと思いますね。はい。
苔口:自分の技術が、例えば子どもたちのためにっていうのは、使える部分っていうのはありそうなんですか?
谷内江:僕の?
苔口:はい。
谷内江:ない。
苔口:今の所はない?
谷内江:ない。ないけどこういう考え方とか、よく言うんですけど、結構ディスラプティブな技術を作って発見をして、それが教科書に載って、その教科書を読んで、また勉強する次世代が増えてくれればいいなと思っています。だから子どもたちのためっていうのはよく考えますけど、はい。
苔口:もっと広い意味でってことですね。お父様の研究者であることの影響というのもあったんですか?普段から近くで見られていた
谷内江:父もすごい面白い人でしたね。父が言ってたことで覚えてるのは2個あって、ぼそっと夕食の時間のときに、赤ちゃんってかわいいよねっていう話になって、赤ちゃんってなんでかわいいんだろうねって言って、犬の赤ちゃんもペンギンの赤ちゃんもオオカミの赤ちゃんも、どの赤ちゃんを見てもかわいいって思うよね、みたいな。
苔口:確かにかわいいですよね。
谷内江:うん。なんで僕らとか他の動物は種も違う赤ちゃんを見てかわいいって思うんだろうねって。僕最近それについて調べたんですけど、思い出して、あんまり分かってないらしくて。いろいろ言われてるんですよ。丸みがあって、目の位置がかわいいと思うとかって言われているんですけど、ちゃんと科学的にはよく分かってないらしくて。それが1個目。あと僕地図をノートに写してたんですよね、子どものとき。
苔口:地図をそのまま
谷内江:石川県出身なんですけど、石川県の地図をノートに書いてたんですよ。地図横に置きながら、見ながら白いノートに地図をコピーして書いて、うまく描けたなと思って父に見せに行ったら、いつも優しい父が、「すっげぇこれ下手くそだ」って言うんですよ。
苔口:何でですかね。
谷内江:いや、かなりうまいと思うけど、みたいな。「いやお前、地図帳にまずグリッドを書いてみな」と。そのマス目を地図帳の上にまず書きなさいと。白い方にも同じマス目を書きなさい」と。「小さいマス目も1個ずつ写してごらん」て。じゃあ本当に上手に、本当にコピーみたいな地図が白いノートにかけたんですよ。それも覚えてるし、あと、僕は学校で角の三等分で作図できないコンパスと定規で、角は三等分できないっていうのを聞いてきて、夜中じゅう、本当にできないのか証明しようとしている父も覚えてますね。僕が小学校のときだったけど。
苔口:そうなんですね。そういったことが影響してそうですね。
谷内江:そうですね。確かに父と僕は全然違うって両方を知ってる人にはよく言われますね。たくさんいるんですけど、僕らの周りに。
苔口:どう違うって言われるんですか?
谷内江:性格が全然違います。父はおとなしいと思います、たぶん結構。
苔口:おとなしくないということですか?谷内江さんは。
谷内江:うん
苔口:谷内江さんはおとなしくないってことですか?
谷内江:お父さんのほうが紳士だねって言われました。この間、岡野先生に(笑)
苔口:そうですか。岡野先生もご存知なんですね。
谷内江:この間ご挨拶したんで。
苔口:面白い。でも、そういったことを地図との例は面白いなと思って。これって要はちゃんと細かく見て、全体を適当に移すんじゃなくて、ちゃんと少し細分化すればもっと丁寧に書けるでしょって教えたかったんですかね。
谷内江:そうですね。そもそも、何かエンジニアリング的なテクニックですよね。
苔口:より正確にするために。面白いですね。
谷内江:だから周りの大人にすごい恵まれてたなって思いますね。
ラベルを超えるには「人を尊敬すること、好きになること」
苔口:ありがとうございます。実際にいろんな、もともと大学に入られてからも、ブレークスルーを行うような方ですとか、そういった領域横断をするような環境にいらっしゃったということは、そういった大人の方が周りにいたから、おそらく今の谷内江さんが少しずつ形作られてきたのかなと思うんですけども。実際に今世の中ってかなり、とはいえラベリングされているからこそ、効率よく動いていることもあるじゃないですか。でも今って、古い体質から飛び出したいっていう人も多分多くいる中で、どういうふうにすると戦えるのかとか、生き残れるのかっていう何かアイデアと考えってありますか?
谷内江:例えば研究も、もしかしたら最初ってどうしてもラベリングから始まるじゃないですか、若い頃って。そこから飛び出すのって、結構勇気がいることかなと思うんですけども。そこでステップとか、なんかお前が言っても信頼、信用できないよって言われそうですけど。人のことを尊敬するのが大事だと思います。あと、上手く言えないな。皆自分のことかわいいし大事じゃないですか。僕も自分のことは大事なんですけど、そのことを少し横に置いて、素直に他の人のことをすごいと思える。皆が皆のことをすごいと思ってる。自分のプライドを置いて。そういう社会がすてきだなと思うし、僕らの技術開発の現場では、まじそれ重要ですね。
苔口:それは例えば、じゃあ、飛び出すときに飛び出せない人たちっていうのはどう違うんですか?人の尊敬っていうのは、どういうふうに結びつくんですか?
谷内江:自分すごいと思ってると、自分すごいっていう枠の、自分の世界ができるじゃないですか。その枠の外のすごい人たちと仲良くしようとしなかったり、だって自分すごいんだもん。だからそれって、すごい自分の動きを制約する気がします。学生に結構うるさく言うんですよ、このことについては。僕の研究室ってやっぱり技術開発なんで、天才みたいな人がやっぱり数人いて、そういう人たちのパーソナリティーってすごい強いんですよ。俺すごいだろうっていう感じだったり、もっと自分のこと褒めてみたいな。僕それ全然アプリシエイトしてなくて、そういうのじゃダメだよ、みたいなことを言って、たまにディベートになるんですけど。あるいはなんで望は僕のことをもっと評価してくれないんだろうって思ってる子、たぶんたくさんいると思うんですけど、でも一番大事なのは、人のことを本当にすごいなって思って、人のフォロワーになるっていうのが、一番自分の世界を広げることかなと思ってます。
苔口:素直さとか、他の人のやってることへのリスペクトということですね。
谷内江:自分はいずれ死ぬじゃないですか。
苔口:はい。
谷内江:だから自分のことそんなに大切にしても、健康を害さない範囲では、自分のことを大切にしなくてもいいんじゃないかなと思います。
苔口:面白いですね。なるほど。ちょっと最初逆かなと思っていたんですけど、やっぱり自分のことが大事な人ほど、こう飛び出していく。割とビジネスだと、そういうふうに既存のやつを例えばディスラプト(disrupt)してやるとかって言うと、逆にそういうちょっと異端児な人っていうか、人に対するリスペクトが若干少ないから、どちらかというと自分の方が大事だから飛び出ていくイメージがあったんですけども、今伺ってると確かに逆も成り立つなって。
谷内江:例えば、皆さんのリーダーの武部さんとか本当にすばらしい方だと思うんですけど、彼、日本の文化だと、日本の文化だとっていうか、まず僕よりだいぶ年下なんですよね。でも日本のトップサイエンティストですごいリーダーだと思うんですよね。でもそれって多分、日本の上下関係、年齢で上下関係を作ってしまう社会をそのまま生きてると、年下のすごい人を素直にすごいと思える人って、そんなにいないと思うんですよね。でも僕、彼すごい、すごいと思うし、憧れるし、彼の言うこと、素直に耳に入ってくるし、そういうのが大事なのかなと思います。もちろん自分の仕事にプライドもあるし、自分も自分のユニークな強みがあると思ってますけども。それも信じつつ、人のことも大好きになるっていうのが、人のこと好きになるのは大事だと思います。
苔口:大事ですね。確かに日本の社会の年功序列が少しそういったものを邪魔しているかもしれないということですかね。
谷内江:そうですね。
苔口:確かに海外だと、あまりこう、例えば履歴書とかに年齢も書かないですし、なんか面接で年齢を聞くのってNGだったりするんですよね。どうしても日本だと、確かにこう年齢とか生年月日とか何年卒とかっていうことがあってから、人の関係性が若干作られていくので、だいぶそこは全然違うなと思いますが、そういったのって、結構海外の方のほうが、例えばその傾向が強かったりするんですか?
谷内江:うーん。そうですね。
苔口:イメージとしてはなぜかというと、印象としては結構海外の方がやっぱり自分、フランスとかドイツとかも、結構自分が中心みたいな文化が強いなあというイメージがあったんですけども。
谷内江:でも同時にお互いのことめちゃくちゃリスペクトしますよ。
苔口:うん、そうなんですね。でも、さっきおっしゃってたように、学生の方がやっぱりすごくリスペクトをされてたじゃないですか、知識とか技術とかに関しても。そういった文化というか、カルチャーというか、それがこう、谷内江流なんですかね?それとも……
谷内江:わかんないけど。どういう意味?
苔口:そのカルチャーの作り方っていうのが全然、多分日本の常識とかと違う気がするので。
谷内江:あー、そういうことか。多分僕のその能力が意外と制約されてて、それしかできないっていうのが答えだと思います。僕人に頼るしかないみたいな感じなんじゃないですかね。
苔口:これすごいなと思って。僕も全然やっぱりどっちかというと、なんとか自分でやっちゃおうとか、なかなか人に頼ろうというのがすごく下手なんですよね。だからそういうのは逆に、自分の限界を認めるのが多分下手というか。
谷内江:それはでも、僕も下手かもしれないけど、でも僕の話している頼らなきゃいけないレベルって、スカイダイビング飛びたいなって思ったときに、スカイダイビングのインストラクターを雇うぐらいのレベルの話なんで、はい。それは飛べないですよね、自分1人では。
苔口:まあ、そうですよね。
谷内江:はい、そんな感じですね。
苔口:そのくらい確かにシンプルなことなのかもしれないですね。考えすぎてるかもしれないなと反省しました。なるほど。
谷内江:反省してください(笑)。
苔口:はい、ありがとうございます(笑)。
自分の居場所にロイヤルティを持つ
苔口:いろんな研究者のタイプとかをちょっと伺ったんですけれども、これから生き残るような、特に私たちが特に大事にしているステラーな人材の共通点ってありますか?
谷内江:ステラ・サイエンス・ファウンデーション(SS-F)にいる研究者の人たちってこと?
苔口:に限らずですね、これからの時代を引っ張っていったりですとか、生き残るような人材に共通するポイントってありますか?
谷内江:逆にどんなポイントだと思いますか?
苔口:今のお話ですと、人のリスペクトするってことだと思うんですけども、
谷内江:それ結構ふわっとしてますよね。
苔口:そうですね。それをこうブレイクダウンしていくとどんなことがあるのかな?って。
谷内江:どんなのがあると思いますか?これ僕の作戦なんですけど、僕はその質問に困ったら逆に質問する(笑)
苔口:はい。
谷内江:いつもやるんですけど。苔口さんはどう思うかな?
苔口:僕は1つはそもそも自分の体験をちょっと振り返ると、まず僕は大企業からだんだんだんだん小さくなってきて、SS-Fを一緒に立ち上げるっていう機会を頂いたんですけども、その中で自分にしかできないことって何だろうっていうのは結構ずっと考えてきたんですよね。大企業の安心感も当時はあったんですけど、多分違和感の方が強くなってきて、それでなんかここは自分しかできないことが発揮できる場所ではないなっていうので、ちょっといろいろな場所を探ってきたっていうのは、大きなことはあります。なのでそれで言うと、1つは多分自分にしかできないことがあるはずっていう思いっていうのと、もう1つは役に立ちたいっていう結構思いが強くて、それをこうずっと探ってきたっていうことはあります。
谷内江:役に立ちたいのは全く同じなんですけど、自分にしかできないことをやりたいとは思ったことがなくて、自分がやっていることは誰もほかの人がやってないことではあろうとしてるんですけど、僕は自分個人の力を全く信じてないので、いつも何か大事にしてるのはロイヤルティ(loyalty)です。ロイヤルティ。自分が所属している組織に対して、ロイヤルになるっていうのをめっちゃ大事にしてます。2つの意味があって、1つは自分の所属している組織にロイヤルになるとみんなから好かれるんですよ。だってすごい組織のために働くからね。
苔口:はい。
谷内江:テクニカルにはロイヤルになることで、上司から気に入られたりとか、いろんなオポチュニティ(opportunity)をもらえたりとかっていうのはめっちゃ大事にしてます。僕、いろんな人に対してロイヤルだと思うんですけど、それによっていろんな大人の人からこれまでもむちゃくちゃ助けてもらいました。もう1つは、ロイヤルな仲間が増えてくると、組織を一緒に変えられるじゃないですか。例えば、東京大学にいたときは、太田禎生さん同僚だったんですけど、今でも彼と飲みに行くと、日本の大学はどうなっていくんだろうねとか、こういうふうにマインドセット切り替えていかなきゃいけないよねとか。でもなかなかみんな丸ごと変えるのは難しいよね、みたいな話をするんですけど。なんかそういう人はもっと周りにたくさんいてほしいなと思うし、すみません、ちょっと丁寧にしゃべってるんでゆっくりしゃべってるんですけど。
でもロイヤルティの話をすると、僕は自分より下の人たちにもロイヤル、俺に対してロイヤルになれって聞こえるじゃないですか?ロイヤルティを持てって聞こえるじゃないですか。ロイヤルになれは日本語としておかしいですね。ロイヤルティを持ちなさい、持つように言ってるように聞こえるのはすごい嫌なんですけど、でもすごい自分はロイヤルティを持とうとしてます。
苔口:今でもおっしゃっていた中で、すごくピンときたなと思うのは、やっぱりこう人がやってないことをやろうとしてるっていう自覚はあるけど、それをやるのは自分だけじゃないっていうのがすごくポイントなんだなと。
谷内江:なんかみんなと話し合って、こういうふうにしたら動くよねって。社会っていろんな人の思惑があるから、すごい複雑じゃないですか。自分1人でいくらドン・キホーテのように戦っても動かないじゃないですか。だから同志を見つけたり議論を尽くすっていうのはめっちゃ大事だと思うんですけど、でも科学者とか教授の先生って、日々めちゃくちゃ忙しいから、そんなことに議論を尽くす時間ないんですよね。それはだから何かすごい、いつも苦しいなと思います。
どうする?日本の科学政策?
苔口:そんな中でSS-Fのローンチの頃からずっとご一緒させていただいてますけども、特に研究会への思いとか提言とかすごく強いですよね、谷内江さんって。
谷内江:そうかな?わかんない。そうかな?
苔口:でもこう割と最初の頃から私たちがどういう思いでこう組織を立ち上げたいですというお話をした時に、一番最初のフィードバックを頂いていて、その時の印象がすごく強いんですけども、ちょっと当時からまたもし進化していればなんですが、やっぱりこう国としては、いろんな科学政策というのが日々変わってきていますけれども、何から変えるべきかっていうふうに思われますか。
谷内江:さっきのお話とはちょっと関係ないんですけど、まず日本は定年がなくなるといいと思います。
苔口:定年がなくなる。
谷内江:研究者の給料も3倍ぐらいになるといいと思います。
苔口:定年がなくなって3倍になる。
谷内江:はい。
苔口:これは北米式なんですか?関係なく?
谷内江:カナダは僕は今定年ないんですけど、だから元気でグラウンドを取り続けられるかぎり大学にはいれるんですけど。それはそれで悪い面もあって、代謝が若い人のためにポジションがないとか悪い面もあるんですけど、日本に関しては、今少子化なんで大学の先生のなり手もどんどん減っていくじゃないですか、これから。あと健康寿命がすごい延びてて、前も三浦先生がおっしゃってましたけど、すごい脂がのって、今まさに研究が完成しようとしている先生たちのクビをずばっと切るでしょう。ちょっと意味わかんないです。
苔口:なるほど。逆に元気な限り、どんどん研究をできるような環境にした方がいいってことですよね。
谷内江:若い人がそうすると、成功、活躍できないじゃないかって言うんですけど、そんなことないと思いますよね。その60ぐらいの人って、やっぱり肉体的な体力が落ちてるし、いろんな積み上げもあるし、政治的な力もあるけれども、やっぱり若いときのフレッシュなブレインとかはなかったり、体力がなかったりとかっていうことを考えると、別に不公平じゃないと思いますね、年をとった厚みのある研究者が若い人たちと戦うっていうのは。むしろ若い人たちも、ちょっと老人が研究してたぐらいで負けるんだったらちょっと考え直した方がいいんじゃないかな、ぐらいのことを思います。
苔口:先ほど富田先生のように、若者には負けないぞっていうエネルギーがあった方がいいってことですね。
谷内江:それはそうですね。上の方にはそう思ってほしいし、下の人たちにはマジでガチンコで、本庶先生とか倒しに行ってほしいですよね。ぐらいの、はい。
苔口:勢いがあってほしいってことですよね。給料を3倍にするっていうのは、まぁそうだろうなと思いつつも、これは何か具体的にここがあると変えるとできるかもしれないというアイデアってありますか?
谷内江:アイデアの前に、大学の先生って準公務員なんで、清貧であれ、みたいな感覚って多分日本の社会の中に強いじゃないですか。
苔口:せいひんってすみません、どういう?
谷内江:清く貧しくあれ。
苔口:清く貧しく。ごめんなさい。私が知らなかったです。
谷内江:そういう感覚があるじゃないですか。社会からそういうプレッシャーが。でも日本って資源のない国で、科学技術立国じゃないですか。新しい知識の発見とか、技術の確立っていうのが経済の原動力じゃないですか。そういう人たちに、なんでちゃんと給料払わないんですか?ってすごい思います。すべてのそのセカンダリースクールというか、大学教育を支えている人たちですよね。大学が日本からなくなったら経済も壊れますよね。なんでそこの一番、小学校の先生もそういう意味では同じなんですけど、何でそこに予算を割かないっていうか、そういう人たちを大切にしないのかなっていうのはすごい思うし、あと若い人たちも、プロ野球選手みたいな給料もらっている大人を見て、そういう職業に憧れてほしいなっていうふうに思います。科学技術予算のレベルから言えば、全然可能なはずなんで、ちょっと研究費削って、人件費に回して、生活のレベルを上げて、プロフェッサーたちの、で、プロフェッサーたちがもっと柔軟な頭を頭脳を使って研究できるようになるといいなと思います。どうやったらいいかなんですけど、
苔口:はい。
谷内江:これはできるらしいです。
苔口:そうなんですか?議論がされてるんですか?
谷内江:いや、できるようになるらしいですという意味ではなくて、テクニカルには大学の先生の給料を3倍にすることが、今でもできるって聞きました。
苔口:今の予算の中で?
谷内江:はい、っていうか別に文科省がこの給料にしなさいとか言ってる話じゃないんで、国立大学でもテクニカルには可能らしいです。でも誰かだけ3倍にしたら、文句言う人がたくさんいるから難しいとかそういう話なのかもしれないじゃないですか。だけど、よく思うのは大学の中に、じゃあ例えば、これからステラ・サイエンス・ファウンデーション(SS-F)がお金持ちになって、大学の特定の部局だけサポートしてブーストしますって宣言して、その代わりSS-Fは何兆円出しましたみたいなっていう言い訳をつけて、そこの中の人たちだけスーパースターにして仕立て上げて、その大学の中にそういう特別なブランドのある部局があるのも大学にとってもいいことだし、そこの中の研究者にとってもいいことだし、そういう研究者が活躍しているのを見る子どもたちにとってもいいことだしっていうので、なんかやり方あるんじゃないかなって思うんですけど。
苔口:じゃあ割ともしかしたら邪魔しているかもしれないのが、全員平等であるべきだっていう考え方ですかね?
谷内江:いや、全員平等に最終的には給料あがって。でもプライマーとしてどこかがそれをスタートさせないと広がっていかないじゃないですか。
苔口:はい。
谷内江:僕が言ったのは、特定の誰かに集中させて、そういうふうにしろという意味ではなくて、どこかがプライマーとして初めて、それがいいことだよねって広まっていけばいいなっていうふうに。
苔口:最終的にはもう全員が自由に研究ができて、給料もちゃんとあって、社会的な地位というのもちゃんとあるということですね。ちなみに海外と日本だと、研究者に対する社会の見方って違うと感じますか?あんまり差はないですか?
谷内江:差はないですね。タクシーとかに乗って、「お客さん何してるんですか?」って言って、「大学の先生です」って言うと、「まじ頭いいですね」って言われて終わるのは日本もカナダも同じです。
苔口:一緒ですか?
谷内江:はい。
苔口:ただイメージ、印象としては、Ph.D.とか持ってると、海外の方が何となくアプリシエイト(appreciate)されるイメージはあったんですが、そこはあまり変わらない?
谷内江:あまり変わらないかなと思いますね。
苔口:ありがとうございます。SS-Fとして民間の色々と、今もお金を出すといいんじゃないかという話もあったんですけども、私たちだからこそこうできるような研究支援っていうのって、ほかにはどのようなことがあると思いますか?
谷内江:私たちだからこそっていうのは、ほかのファウンデーションではできなくて、SS-Fだからこそってことでしょうか?
苔口:そうですね、この今までご一緒してきて感じていることですとか、それに基づいてですね。
谷内江:SS-Fがすごいのは、研究者のネットワークを作ってるじゃないですか。ただ財団として研究者をサポートするっていうか、研究者の友達の輪を広げていき、なおかつ常に財団と研究者が横につながってあるじゃないですか。それはもう本当に武部さんの力だと思うんですけど、あと皆さんの力もそうですけど、最初はみんな武部さんがやるっていうから集まってきたって人、僕も含めて多いと思うんですけど、それは結構いいことですよね?つまり、多分今後やる気になれば、その研究者たちを束ねて動かしていくみたいなことも可能なはずだし、具体的にできることって言われると、やっぱりお金が絶対必要なんで、お金を集めてほしいなってすごい思うんですけど。でもしかるべくタイミングが来た時に、レバレッジできるプラットフォームはいっぱいもう持たれてますよね。
AIは人間の仕事を奪う敵か?
苔口:その研究所ネットワークだったり、そのコミュニティーというのがすごくポイントにはなっているということですね。ありがとうございます。最後なんですけども、こう是非ですね。今後、まだまだ研究も定年もなくやられていくと思うんですけども、
谷内江:そんなことないです。僕はもうあと…
苔口:あっ、そうですか?
谷内江:はい(笑)
苔口:できる限りですか?今後、AIもどんどん進化していって、ロボットももしかしたら研究に変わるかもしれないっていう中で、その中で人間にしかできないだろうという、思う仕事ってどういうところだと思いますか?
谷内江:どういう意味ですか?AIが仕事を取るんですか?僕たちの。
苔口:取る可能性があるとささやかれている中で、
谷内江:そんなことないんじゃないかな?どうなんだろうな。
苔口:例えば、今のAI研究者というような研究をしている方も一部いますけど、この前の論文をシェアしていただきましたけれども、割と盛り上がってきてるなとはみているんですけども。
谷内江:はい。そうなったら人間のできること、増えません?
苔口:逆に?
谷内江:例えばさ、これもよく言うんですけど、昔簿記検定ってあったでしょ?僕らの若い時。知らないですか?
苔口:今もあります。
谷内江:今もあるんですか?そろばんとかもういらないでしょう?でも計算機が登場して、インターネットが登場して、それこそ僕みたいな自分の頭に長期メモリー持てない人が、外部記録に頼ってGoogleとかインターネットに頼って仕事をするようになったって、人間の能力拡張してますよね?実際にエクセルとかが登場して、そろばん検定持って、秘書の仕事に就いたみたいな人が昔いたと思うんですけど、でも今の時代、もしかしたらその特殊能力を持っている人たちの仕事は奪われてしまったかもしれないけど、今の若者は別にそろばん習って、資格取って就職しようと思わないわけじゃないですか?別の方向に行くわけじゃないですか。それぐらいの柔軟性はAIがいかに賢くなろうとも、人間にはそのポテンシャルがあるんじゃないかな?って思いたい。っていうか、ないって誰も証明できないから。
苔口:ゼロサムゲームじゃなくて、ある程度AIができるようになったら、その分人間ができることがもっと別に見つかるでしょってことですね。
谷内江:あとその、要は何て言うんでしたっけ?AIって、AIを搭載したロボットってなんていうんでしたっけ?一般名詞として。何かいいますよね?
苔口:ありましたっけ?
谷内江:はい。
苔口:ヒューマノイドのようなことですか?
谷内江:そうです。それで今のラージランゲージモデルみたいな頭脳持った奴らが、僕らの第一次産業を奪うようなことにはならないと思うんですよ。なんでかっていうと、地球上に資源って限られてるじゃないですか。僕今からってすごい適当なこと言うんで、これを聞いてて、なんか間違ってるぞっていう人がいたら、僕にあとでメールとか欲しいんですけど、地球上に資源って限られてるじゃないですか。レアメタルの量とか限りがあるじゃないですか。鉄の量とか。だから、今の僕らの思い描いているイメージのロボット、力持ちのロボットを人間の人口と同じだけ作るのは無理だと思うんですよ。そんなに資源とか無いんじゃないですか。
苔口:何十億のロボットを作ることはできないっていうことですね。
谷内江:電力とかつくんないといけないし。どこでその電力つくるんだろうとか。もしかしたら、そのソフトティッシュっていうか、オルガノイドとか、細胞から作った構造体みたいなのを、また人間が発明して、餌与えておくとターミネーターの後半みたいな、そんな感じゃなかったでしたっけ?メカメカメカしいやつから、ちょっとバイオな感じに変わっていく。
苔口:そうでしたね。
谷内江:そういうロボットはあるのか、あり得るのかもしれないですね、将来。でもそれはまだ分かんないからね。どうやって作ったらいいのか。
苔口:確かに。そもそもなんですけども、これはちょっと性別学的な話かもしれないんですけど、動物とか人間とか生き物って、材料って、ユニバース的にはもう限界があるんですか?私たちもゼロサムゲームの中にいるんですかね?要は細胞って、例えば人間に30兆個あった時に、この細胞をつくる原子とか材料も地球上に限られている可能性があるじゃないですか。そうすると、人間とか動物とか植物が増える限界っていうのがあるのかなと。
谷内江:それはもちろんありますよ。ありますよ、絶対あります。それ僕分子生物学の自分のUBCの授業でその話するんですけど、大腸菌って30分に1回倍になれるんですよ。
苔口:はい。
谷内江:すごい栄養がリッチだと。倍倍倍って30分に1回増えていって、何時間だったかな、数百時間ぐらいたつと理論的には地球の質量と同じぐらいになるんですよね。
苔口:そうなんですか?
谷内江:はい。でも実際にはならないのは、栄養が限られているからだし。しかも人間社会だって食料問題とかもあるじゃないですか。それは絶対あると思います。
苔口:そっか。じゃあ同じように、ロボットとかもどっかで限界点がくるだろうっていう。
谷内江:っていうか、すべて地球っていう閉じた空間で起こっていることなんで、それの範囲は超えないじゃないですか、絶対に。
苔口:それは面白い考え方ですね。なるほど。ありがとうございます。でも人は確かにいくら技術が発展したとしても、スマホが登場したり、tiktokが登場したりして時間もどんどん忙しくなる一方で、暇になるかと思ったらやることが増えているので、
谷内江:おっしゃるとおり、多分AIが置き換わったとしても、やれることは増えていくんでしょうね。
谷内江さんが最後に見たい景色とは
苔口:ありがとうございます。最後のご質問としてお伺いしたいのが、谷内江さんが残りの研究人生をかけて、最後を見届けたいこんな景色、まだ見えない景色っていうのがありますか?
谷内江:でも今、一番最初にお話したDNAイベントレコーディングが完成してから死にたいです。
苔口:パッケージが出来上がって、
谷内江:それで本当に世界中のいろんなところで使われてるのを見てから死にたいなと思います。
苔口:でも本当にここで、いろんな世界中の研究室で、それが実際に使われて、新しい発想とか、もしかしたら病気とか遺伝的なものも、もうさかのぼって、
谷内江:まさに
苔口:治療ができるかもしれないってことですね。
谷内江:はい。
苔口:ありがとうございます。ぜひ一緒に、私たちも見たいので。
谷内江:見ましょう。はい、頑張りましょう。ありがとうございます。
苔口:ありがとうございます。
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