
2026年7月23日、SS-F Lighthouse Labにて、「SS-F Beacon Nights at Lighthouse Lab:最先端フローサイトメトリーとシングルセル科学の未来
Sponsored by Waters Biosciences(formerly BD Biosciences)」を開催しました。
SS-F Beacon Nightsは、研究者、技術開発者、企業関係者など、さまざまなバックグラウンドを持つ人々が集まり、最先端の科学やテクノロジーを切り口に、これからの科学について語り合うイベントです。
今回のテーマは、「Flow Cytometry & the Future of Single-Cell Science」でした。
フローサイトメトリーの歴史から、新しい計測技術によって広がる研究の可能性まで、「生物学を新しい方法で捉えることは、どのように新しい科学的な問いにつながるのか」を軸に、議論が交わされました。
当日は、Waters Biosciencesのバイオロジカルサイエンス担当副社長のRobert Balderasさんによるプレゼンテーションを皮切りに、 SS-F 創業者 / 代表理事の武部貴則をモデレーターとしたパネルディスカッションを実施。東京大学先端科学技術研究センターの教授である星野歩子さん、加藤英明さん、Robert Balderasさんを迎え、研究者と技術開発者それぞれの視点から、単一細胞研究の未来について議論しました。
その後、フローサイトメトリーおよびシングルセル解析のスペシャリストである嘉陽啓之さん(Technical Application Manager)から、BD FACSDiscover™ S8の技術について紹介いただき、参加者が実際に装置を体験できるグループデモンストレーションへと続きました。

最後にはピザやドリンクを囲みながら、研究や技術について自由に語り合うネットワーキングの時間も設けられ、正式なプログラムが終わった後も、会場ではさまざまな会話が続いていました。
これまで見えなかったものが、見えるようになる

イベント前半では、Robert さんが、フローサイトメトリーの歴史と、計測技術の進歩が生物学研究にもたらしてきた変化について紹介しました。

細胞を見分け、分離し、それぞれの細胞集団を可視化できるようになったことで、フローサイトメトリーは、これまで実現が難しかったさまざまな研究を可能にしてきました。
Robert さんは、初期のFACSによって取得されたデータなどを振り返りながら、当時の研究者にとって新しい計測技術がどのような意味を持っていたのかについて紹介しました。新しい技術によって得られる価値は、単に「より多くのデータを取得できるようになる」ことだけではありません。
これまで見えなかったものが見えるようになることで、研究者が考えられる問いそのものが変わっていく。
フローサイトメトリーの歴史は、まさに新しい「見え方」が新しい科学につながってきた歴史でもあります。
新しい技術は、どんな問いを生み出すのか

続いて行われたのが、SS-F Founder / Representative Directorの武部貴則をモデレーターに、東京大学先端科学技術研究センター教授の星野歩子さん、加藤英明さん、Waters Biosciencesのバイオロジカルサイエンス担当副社長のRobert Balderasさんを迎えたパネルディスカッションです。
研究者と技術開発者、それぞれの立場から、現在の研究で直面している課題や、計測技術の進化によって
どのような研究が可能になるのかについて意見が交わされました。

星野さんと加藤さんからは、それぞれの研究で感じている課題や、今後の計測技術の進化によってさらに探究してみたい問いについてお話しいただきました。
また、現在の計測技術の限界が研究の方向性にどのような影響を与えているのか、そして、そうした制約がなくなったときに何が可能になるのかについても議論が広がりました。
一方、Robert さんからは、研究者が抱える科学的な課題と技術開発との関係について、技術開発者の視点からお話しいただきました。研究者から寄せられる新しい問いや要望が、新たな技術開発につながっていくことについても紹介されました。研究者が抱える「知りたい」という問いと、それに応える技術。
その両者が行き来することで、新しい研究や技術が生まれていく。今回のパネルディスカッションでは、科学とテクノロジーが互いに影響を与えながら進化していく関係性について、活発な議論が交わされました。
BD FACSDiscover™ S8で広がる、細胞の見え方

続いて、フローサイトメトリーおよびシングルセル解析のスペシャリストである嘉陽啓之さん(Technical Application Manager)から、BD FACSDiscover™ S8の技術について紹介いただきました。
紹介された機能のひとつが、フルスペクトル解析です。より幅広いスペクトル情報を活用することで、細胞を識別・解析することができます。
また、イメージング機能についても紹介され、細胞を測定データだけで捉えるのではなく、実際の細胞の様子を画像として確認しながら解析できることが説明されました。
実際のデータや活用例を交えた紹介を通して、先ほどのパネルディスカッションで話された「生物学を新しい方法で捉えると、何が可能になるのか」という問いを、より具体的に考える時間となりました。
実機を囲みながら、技術を体験する
イベント後半では、BD FACSDiscover™ S8のグループデモンストレーションを実施しました。

参加者は実際に装置を囲みながら、嘉陽啓之さんによる説明を聞き、データやイメージング、スペクトル解析について質問したり、それぞれの研究への活用可能性について意見を交わしたりしました。

デモンストレーションと並行して、ピザやドリンクを囲んだインフォーマルなネットワーキングも開催。研究者、企業関係者、技術開発者が所属や分野を越えて交流し、デモンストレーションで紹介された技術や、その研究への応用について会話が広がっていました。

正式なプログラムが終わった後も、参加者同士がそれぞれの研究や技術について詳しく話したり、異なる分野で活動する人同士が新たに交流したりする姿が見られました。
これからの単一細胞研究に向けて

今回のSS-F Beacon Nightsでは、計測技術の進歩が、単一細胞研究の可能性をどのように広げていくのかについて、さまざまな視点から考える機会となりました。
フローサイトメトリーの歴史から、最新のBD FACSDiscover™ S8の技術まで。技術開発者と研究者がそれぞれの視点を共有することで、現在の技術で何ができるのか、そしてこれからどのような研究が可能になるのかについて考える時間となりました。
SS-Fは今後もLighthouse Labを拠点に、研究者、技術開発者、企業などが集まり、これからの科学やテクノロジーについて語り合えるイベントを開催していきます。